リン脂質 レシチン 動脈硬化と脳梗塞の改善には [脳梗塞]
リン脂質とは?
動脈硬化を改善するには?
大豆レシチンは複合リン脂質とも言われます。それは?
単純にコレステロールを下げただけでは
脳梗塞、心筋梗塞は防げないのです。
動脈硬化によるプラークの生成は脳梗塞や心筋梗塞の危
険度を増しますが、動脈硬化を改善するには
コレステロールを下げること即ちコレステロール値が低いことが
重要なことではないのです。総コレステロール量とリン脂質の
バランスなどコレステロールリン脂質バランスが重要な要素な
のです。老化などによって
リン脂質が不足しがちになります。リン脂質の不足は総コレス
テロール量とリン脂質のバランスなどを崩すことになります。
そこで
コレステロール値を下げることではなく、リン脂質のバランスを回復
することが
動脈硬化の改善につながります。
問題は 3つのバランスの崩れです。バランスがくずれること
により相対的高コレステロール症となり、余分なコレステロー
ルが生成されることなのです。
3つのバランスとは
リポタンパクバランス
コレステロールバランス(エステル型コレステロール/遊離型コレステロール)
リン脂質・コレステロールバランス(リン脂質量/総コレステロール量)
です。これらのバランスを整えるのがリン脂質です。リン脂質
が十分にあると、総コレステロール量が高くても、コレステ
ロールバランスがとれていれば余分なコレステロールが生成さ
れることがありません。
脳梗塞や心筋梗塞を防ぎ、動脈硬化を改善するには
相対的高コレステロール血症にならないようにコレステロール
バランスなどを保ち余分なコレステロールを生成しないように
することです。それにはリン脂質が重要な働きをします。
リン脂質は
リポタンパク代謝を正常に保ち、
体全体の新陳代謝を活発にし健康をささえる、という働きをし
ます。
リン脂質の種類は 次のようなものがあります。
ホスファチジルコリン
ホスファチジルセリン
ホスファチジルイノシトール
ホスファチジルエタノールアミン
次にリン脂質の働きにはどんなものがあるか見ていきましょう。
リン脂質の働き
1 体内でコレステロール、中性脂肪、脂肪酸などの脂質を体
液とくに血液中にリポタンパクとして溶解し各種脂質代謝をス
ムーズにする。 →→
血液の循環、新陳代謝を促進し、脳梗塞、心筋梗塞を防ぐ。
3 細胞膜に付着した脂肪の溶解・除去作用によりインシュリ
ンの作用を強化し、リン脂質中のリン酸はブドウ糖のグリコー
ゲン化を促進する。 →→
糖尿病の改善に卓効がある。
4 性ホルモンの前駆体であるコレステロールの代謝を促進す
ることで性ホルモンの活性化を図る。 →→
若返り、インポテンツの改善に役立つ。
リン脂質の働きは動脈硬化を防ぐだけではありません。更年期
障害にも有効な作用があります。
コレステロールや中性脂肪を溶解し、血液の循環、新陳代謝を
促進するリン脂質は動脈硬化を改善し脳梗塞、心筋梗塞を防ぐ
働きがあります。
リン脂質の働きは上記でも書きましたが、そのほかのリン脂質
の働きをみていきます。
リン脂質の働き
2 体液の表面張力の低下を促すことにより、気体(とくに酸
素)の溶解を促進する。 →→
肺における呼吸を促進する。
5 前記 1 の作用により、大動脈の粥状動脈硬化や細動脈の
動脈硬化を防ぐ。 →→
細動脈の柔軟化と血液循環の改善は中高年におけるインポテ
ンツの解消に絶大な効果がある。
6 リン脂質中のコリンのアセチル誘導体であるアセチルコリ
ンは、神経刺激・伝導の中心的働きをしている。 →→
アルツハイマー病の防止、認知症の防止。
などの主な働きがあります。リン脂質はどんな食品に含まれて
いるかというと、次のようなものになり、その含有量はそれぞれ
大豆油に 3.5%
綿実油 0.7%
米油 0.5%
ごま油 0.1%
ナタネ油 0.1%
となります。女性の更年期障害にもリン脂質中のコリンが有効
に作用します。リン脂質が更年期障害に有効なのは、どんな理
由からかというとコリンがポイントになります。
自律神経失調による神経症や情緒不安定などに対する安定剤・
トランキライザーとしてコリンが有効に作用するのです。実際
に更年期障害の人にコリンが医薬品として使われています。